「詩の宿題が出たけど、何をどう書けばいいのか分からない…」そんな悩みを抱えているお子さんや保護者の方は多いのではないでしょうか?
詩は自由な表現だからこそ、逆に何から始めればいいか迷ってしまいますよね。
この記事では、小学生でも今日から実践できる詩の書き方を、5つの簡単なステップで解説します。テーマの見つけ方から言葉の選び方、仕上げのコツまで、誰でも詩が書けるようになる方法をお伝えします。
【もう悩まない】小学生の詩の書き方ガイド|「何から書けばいい?」を解決する魔法の5ステップ
詩を書くのは難しいと思われがちですが、実はいくつかのステップを踏めば誰でも書けるようになります。ここでは詩の基本から具体的な書き方まで、順を追って解説していきます。
詩とは何か?小学生に伝える自由な表現の定義
詩とは、自分の感じたことや心に残った出来事を、自由な言葉で表現したものです。作文のように「いつ、どこで、誰が、何をした」と順番に説明する必要はありません。
大切なのは、あなたが感じた気持ちや、心に浮かんだイメージを言葉にすることです。短くても、長くても、自分らしい表現であれば立派な詩になります。
例えば「夕焼けがきれいだった」という出来事も、詩にすれば「空がオレンジ色のジュースみたい」「雲が燃えているみたい」など、様々な表現ができるのです。
作文との違いと詩作の基本的な心構え
作文と詩の大きな違いは、書き方の自由度にあります。作文は出来事を順序立てて説明しますが、詩は感じたことや印象を自由に表現できます。
また、作文では文章が続きますが、詩は行を分けて書くことができます。この「行分け」が詩らしさを生み出す大切なポイントです。
| 作文 | 詩 |
|---|---|
| 出来事を順序立てて説明する | 感じたことを自由に表現する |
| 文章が続く | 行を分けて書く |
| 事実を正確に伝える | イメージや気持ちを伝える |
| 長く書く必要がある | 短くてもOK |
詩を書くときは、正しい文法にこだわりすぎず、自分の感じたままを言葉にしてみることが大切です。
詩作の全体像と具体的な流れ
詩を書く流れは、次の5つのステップで進めていきます。この順番に沿って進めれば、誰でもスムーズに詩を完成させることができます。
- 感動や気持ちを見つける(テーマ設定)
- テーマから言葉を広げる(語彙集め)
- 五感をフル活用した表現メモを作る
- 集めた言葉を並び替える(リズムと形を整える)
- 完成前のチェックをする
それぞれのステップについて、これから詳しく説明していきます。焦らず一つずつ進めていきましょう。
ステップ1:感動や気持ちを見つける「テーマ設定」のコツ
まず最初に、詩に書きたいテーマを見つけましょう。テーマとは、あなたが「心に残ったこと」や「感じたこと」です。
難しく考える必要はありません。日常生活の中で「いいな」「きれいだな」「嬉しいな」と感じたことがテーマになります。
- 好きな季節や天気(春の桜、夏の海、雨の日など)
- 身近な生き物や自然(ペット、虫、花、空など)
- 家族や友達との出来事
- 学校での体験(運動会、遠足、給食など)
- 自分の気持ち(嬉しい、悲しい、ドキドキなど)
「特別なことじゃなきゃダメ」と思わず、普段の生活の中で心が動いた瞬間を思い出してみましょう。それがあなただけの素敵なテーマになります。
ステップ2:テーマから言葉を広げる「語彙集め」の方法
テーマが決まったら、そのテーマから思い浮かぶ言葉をたくさん書き出してみましょう。この作業を「語彙集め」といいます。
例えば「夏の海」がテーマなら、次のような言葉が思い浮かぶかもしれません。
- 青い、広い、きらきら、波、砂浜
- 泳ぐ、潜る、遊ぶ、走る
- 暑い、冷たい、気持ちいい
- カモメ、魚、貝殻、浮き輪
- ザブーン、ジリジリ、バシャバシャ
思いついた言葉を紙に書き出していきます。この時、きれいに整理する必要はありません。頭に浮かんだ言葉をどんどんメモしていくのがポイントです。
最低でも10個、できれば20個以上の言葉を集めると、後で詩を作りやすくなります。
ステップ3:五感をフル活用した表現メモの作り方
集めた言葉をより詩らしくするために、五感(見る、聞く、触る、味わう、嗅ぐ)を使った表現を考えてみましょう。
同じテーマでも、五感を意識すると表現がぐっと豊かになります。先ほどの「夏の海」を五感で表現してみます。
| 五感 | 表現例 |
|---|---|
| 見る(視覚) | 青い空と海がつながって見える、太陽がキラキラ光る |
| 聞く(聴覚) | 波のザブーンという音、カモメの鳴き声 |
| 触る(触覚) | 冷たい海水、熱い砂浜、さらさらの砂 |
| 味わう(味覚) | しょっぱい海水、冷たいかき氷 |
| 嗅ぐ(嗅覚) | 潮の香り、日焼け止めのにおい |
五感すべてを使う必要はありませんが、2つ以上の感覚を取り入れると詩に深みが出ます。「自分がその場にいたら、何が見えて、何が聞こえるかな?」と想像してみましょう。
ステップ4:集めた言葉を並び替える「リズムと形」の整え方
集めた言葉や表現を使って、実際に詩の形に整えていきます。ここでは言葉の並び順やリズムを考えながら組み立てます。
詩は行を分けて書くのが特徴です。一行にたくさん詰め込まず、言葉のまとまりごとに改行すると読みやすくなります。
例えば、集めた言葉を使ってこんな詩ができます。
【例】
海は青い
空も青い
どこまでも続く青
波がザブーン
足に冷たい
夏の音
短い言葉で区切ることで、リズムが生まれます。声に出して読んでみて、心地よいリズムになっているか確認してみましょう。
また、同じ言葉(この例では「青い」)を繰り返すと、印象が強まる効果があります。
ステップ5:詩を完成させる前のチェックポイント
詩の形が整ったら、完成させる前に次のポイントをチェックしましょう。
- 自分の気持ちや感じたことが伝わる内容になっているか
- 声に出して読んだとき、リズムが心地よいか
- 同じ言葉ばかり使いすぎていないか(意図的な繰り返しは除く)
- 漢字とひらがなのバランスは適切か
- 行の分け方は適切か
完璧を目指す必要はありませんが、一度時間を置いてから読み返すと、気になる部分が見つかることがあります。
家族や友達に読んでもらって、感想を聞いてみるのもおすすめです。「ここの表現がいいね」と言われた部分は、あなたの詩の魅力です。
表現力が劇的にアップ!小学生がすぐ使える「言葉の引き出し」テクニック集
詩をより魅力的にするための表現テクニックをご紹介します。これらの技法を使うと、詩らしさがぐっと増して表現力が豊かになります。
「詩らしさ」を生む比喩(たとえ)表現の活用
比喩とは、何かを別のものにたとえて表現する方法です。「〇〇みたい」「〇〇のよう」という言い方が代表的です。
比喩を使うと、自分が感じた印象をより具体的に伝えることができます。読んだ人の頭の中にイメージが浮かびやすくなるのです。
| 普通の表現 | 比喩を使った表現 |
|---|---|
| 夕焼けがきれい | 夕焼けがオレンジジュースみたい |
| 雪が降っている | 雪が白い花びらのように舞っている |
| 星がたくさん出ている | 星が空にこぼれたダイヤモンドみたい |
| 風が強い | 風が怒っているみたい |
身近なものにたとえると、あなただけのオリジナルな表現になります。「何かに似ているかな?」と考えてみましょう。
動きや音を伝える擬音語・擬態語の効果的な使い方
擬音語(オノマトペ)は、音や動きを表す言葉です。詩に使うと、場面が生き生きと伝わります。
擬音語には「ドンドン」「ザーザー」など実際の音を表すものと、「キラキラ」「ふわふわ」など様子を表すものがあります。
- 音を表す擬音語:ザブーン、パシャパシャ、ゴロゴロ、チリンチリン
- 様子を表す擬態語:キラキラ、ふわふわ、サラサラ、ドキドキ
例えば「雨が降っている」という表現も、「ポツポツ」「ザーザー」「シトシト」など、擬音語を使い分けることで雨の強さや雰囲気が変わります。
ただし、使いすぎると詩が幼く見えることもあるので、効果的に使うポイントを絞りましょう。
感情やリズムを強調する繰り返し(リフレイン)のテクニック
同じ言葉やフレーズを繰り返すことを「リフレイン」といいます。繰り返すことで、その言葉が印象に残りやすくなります。
特に、詩の最初と最後に同じ言葉を使うと、全体がまとまった印象になります。
【例】
青い空
青い海
どこまでも青い
ぼくの心も
青く染まる
夏の青
この例では「青い」という言葉を繰り返すことで、青色の印象が強調されています。
また、各連(詩のまとまり)の最初や最後を同じ言葉で始める・終わるという方法もあります。リズムが生まれて、詩に統一感が出ます。
言葉の印象を深める「体言止め」の基本
体言止めとは、文の終わりを名詞で終える表現方法です。「です」「ます」を使わずに終わることで、余韻が残り印象的になります。
| 普通の表現 | 体言止めの表現 |
|---|---|
| 夏がやってきました | 夏の訪れ |
| 花がきれいです | 花の美しさ |
| 風が吹いています | 風の音 |
体言止めを使うと、読んだ人が自分なりにイメージを膨らませる余地が生まれます。説明しすぎない表現が、詩の魅力を高めるのです。
ただし、すべての行を体言止めにすると単調になるので、バランスを考えて使いましょう。
学年別(低学年・中学年・高学年)の指導ポイントの違い
小学生といっても、学年によって表現力や語彙力に差があります。それぞれの発達段階に合わせた指導が大切です。
低学年(1〜2年生)の指導ポイント
- 身近な体験や好きなものをテーマにする
- 短い言葉でOK、無理に長く書かせない
- 擬音語・擬態語を積極的に使わせる
- 気持ちを素直に言葉にすることを重視する
中学年(3〜4年生)の指導ポイント
- 五感を意識した表現を取り入れる
- 比喩表現にチャレンジする
- 行の分け方やリズムを意識させる
- 感想だけでなく、情景描写も加える
高学年(5〜6年生)の指導ポイント
- 抽象的なテーマ(心の変化など)にも挑戦
- 体言止めや倒置法など技法を学ぶ
- 全体の構成やまとまりを考えさせる
- 推敲(書き直し)の大切さを教える
学年に応じて期待するレベルを調整することで、子どもの自信とやる気を引き出すことができます。
学年別・テーマ別の詩の例文サンプル
実際の詩のサンプルを学年別・テーマ別にご紹介します。お子さんの参考にしてください。
低学年向け例文:テーマ「犬」
わたしのいぬ
しっぽをふりふり
うれしそう
ぺろぺろなめる
あったかい
だいすきだよ
中学年向け例文:テーマ「秋」
風がそっと
木の葉をゆらす
赤や黄色の葉っぱが
ひらひら舞いおりる
まるで小さな鳥みたい
秋の空は高くて
心もすーっと広がる
高学年向け例文:テーマ「思い出」
あの日の夕焼け
オレンジ色に染まった空
二人で見上げた
もう会えないけれど
あの色は今も
心の中で輝いている
忘れない
この温かさを
これらはあくまで例です。同じテーマでも、書く人によって全く違う詩になります。自分らしい表現を大切にしましょう。
【宿題・指導者向け】「書けない」を解決する親のサポートとQ&A
お子さんが詩を書けずに困っているとき、どうサポートすればよいのでしょうか。保護者や指導者の方に向けて、具体的なアドバイスとよくある質問への回答をまとめました。
子どもの表現意欲を引き出す「共感の声かけ」例
「早く書きなさい」「もっと頑張って」といった声かけは、かえって子どもをプレッシャーに感じさせてしまいます。
大切なのは、子どもの気持ちに寄り添い、表現する楽しさを感じてもらうことです。次のような声かけを試してみましょう。
- 「最近、心に残ったことって何かある?」→ テーマ探しのサポート
- 「そのとき、どんな気持ちだった?」→ 感情を引き出す質問
- 「それって、何かに似てない?」→ 比喩表現への誘導
- 「その場面で、何が見えた?何が聞こえた?」→ 五感を意識させる
- 「いいね!その言葉、素敵だね」→ 小さな表現も褒める
子どもが言葉を口にしたら、まず受け止めて共感することが大切です。否定や訂正から入らず、「いいね」「面白いね」と肯定的な反応を示しましょう。
また、親自身が「お母さんだったらこう書くかな」と一緒に考える姿勢を見せるのも効果的です。
テーマに困った時の具体的な着想アイデア
「何を書けばいいか分からない」という子には、具体的なテーマ候補を提示してあげましょう。選択肢があると、考えやすくなります。
身近な自然・生き物
- 空、雲、星、月、太陽
- 雨、雪、風、虹
- 花、木、草、落ち葉
- ペット、虫、鳥
季節の行事・出来事
- 運動会、遠足、夏休み
- お正月、クリスマス、誕生日
- 朝の登校、給食の時間
感情・心の動き
- 嬉しかったこと、悲しかったこと
- ドキドキしたこと、びっくりしたこと
- ありがとうと思ったこと
また、写真や絵を見せて「これを見てどう思う?」と聞くのも良い方法です。視覚的なヒントがあると、言葉が出やすくなります。
詩の原稿用紙への正しい書き方とレイアウトの注意点
詩を原稿用紙に書くときは、作文とは異なるルールがあります。正しい書き方を知っておきましょう。
- 題名は最初の行の中央に書く(3〜4マス空けてから書き始める)
- 名前は題名の次の行の下寄せに書く(下から2〜3マス空ける)
- 本文は1マス空けてから書き始める
- 詩の各行の頭は2〜3マス空けることが多い
- 連(詩のまとまり)の間は1行空ける
- 句読点は基本的に使わない(使っても間違いではない)
特に、詩は行を分けて書くため、改行の位置に注意が必要です。一つのまとまりごとに改行し、読みやすさを意識しましょう。
また、詩全体のバランスも大切です。極端に詰まっていたり、スカスカだったりしないよう、紙面全体を見て調整します。
保護者や先生が知っておきたい「詩の評価基準」
子どもの詩をどのように評価すればよいか、悩む方も多いでしょう。詩の評価では、次のようなポイントを重視します。
| 評価ポイント | 具体的な視点 |
|---|---|
| 表現の独自性 | 自分なりの言葉や視点で書けているか |
| 感情の表現 | 気持ちや感動が伝わってくるか |
| イメージの豊かさ | 情景や様子が思い浮かぶか |
| 言葉の選び方 | 効果的な表現技法が使えているか |
| 全体の構成 | まとまりやリズムがあるか |
重要なのは、文法や字数の正確さではなく、子どもの感性や表現意欲を評価することです。
「この表現が面白い」「ここの気持ちがよく伝わる」など、具体的に良い点を伝えてあげましょう。子どもの自信につながります。
Q&A:字数が少なくても良いか、文法が間違っていても良いか
Q:詩は何文字くらい書けばいいですか?短くても大丈夫ですか?
A:詩に決まった字数はありません。自分の言いたいことが伝わる長さであれば、短くても全く問題ありません。むしろ、短い言葉で印象的に表現できていれば、それは素晴らしい詩です。
俳句のように17文字で完結する詩もあれば、長編の詩もあります。大切なのは字数ではなく、言葉の質と伝わる気持ちです。
Q:文法が間違っていても詩として認められますか?
A:詩は自由な表現なので、文法を厳密に守る必要はありません。詩では意図的に言葉の順序を入れ替えたり、文を途中で切ったりすることもあります。
ただし、あまりにも読みにくい場合は見直しが必要です。「わざと崩している」のか「間違えている」のかの違いを意識しましょう。
迷ったときは、声に出して読んでみてください。自然に伝わる表現であれば、文法にこだわりすぎる必要はありません。
Q&A:どうしても書けない子への最終的な対処法
Q:何度試してもまったく書けません。どうすればいいですか?
A:無理に書かせようとすると、かえって詩が嫌いになってしまいます。次のステップで、少しずつ進めてみましょう。
- まず会話形式で「好きなもの」を聞く
- その理由や気持ちを口頭で話してもらう
- 話した内容をメモに取る(親が書いてもOK)
- メモした言葉を一緒に並び替える
- 最後に清書する
最初から「詩を書く」と構えず、おしゃべりの延長として始めるのがポイントです。子どもが話した言葉をそのまま使えば、立派な詩の素材になります。
Q:他の子の詩を参考にしてもいいですか?
A:参考にすることは問題ありませんが、丸写しはいけません。他の詩を読んで「こんな表現があるんだ」と学ぶことは大切です。
ただし、自分の感じたことや言葉で書くことが詩の本質です。「このテーマで書こう」「この技法を使ってみよう」というヒントとして活用しましょう。
教科書や詩集を一緒に読んで、「どの詩が好き?」「どんなところが面白い?」と話し合うのもおすすめです。読むことが書く力につながります。


